イズミの主義
塾への行き道…
前に桐原の姿が
「桐原------」
名前を呼んで駆け寄るわたし
「あー泉ちゃん」
そう言って両手を広げて
抱きつこうとする桐原
なんでそうなんのよ
桐原が広げている両手をつかんで閉じようとした
でも桐原の方が力は強いわけで…
「なめんなよ、泉ちゃん」
そう言われて気づくと抱きしめられているわたし
不意な出来事にドキドキする
「オレのこともう呼び捨て?
さんってもうつけないの?」
静かな甘い声が耳元で響く
「桐原さん」
そうつぶやくと
「下の名前で呼べよ」
「イヤ」
「じゃあ、離さなーい」
そう言ってもっと強く抱きしめてくる