イズミの主義
「だからこのXはーーー」
先生の声とカリカリと書く音だけが響く教室
そしてさっきからどこかからすごく視線を感じる
先生を気にしながら辺りを見渡す
ギクッ
視線の犯人は一番端の前の方に座っている桐原
目が合ってもジーーっと見てくる
え、なにっ
黒板に視線を向けてもまだ感じる視線
桐原を見ると…
えっ、睨んでる…
そして
「と・な・り・だ・れ」
と口パクで聞いてくる
となり?
あ~~
「こ・も・り・く・ん」
と続けて口パクで答える
そうすると何の興味もないように前を向く
なにっ??
あんたが聞いてきたんじゃん!!
ほんとなんなのよ!!
そんなわたしの気持ちとは裏腹に
桐原はうつぶせて寝始めた
あんなのに成績負けてるとかほんとムカツク!!