イズミの主義
「まぁーな」
そう言ってイジワルに笑う
「なんでよ!そこは否定するとこでしょ!!」
そう言うと桐原はハハっと笑った
わたしもつられてハハっと笑う
「なんか泉がオレに笑ってんの初めてかも」
珍しいものでも見るかのようにわたしの顔を覗き込む
恥ずかしくなってわたしは慌てて顔を反らす
「笑ってんのがいい
まぁ怒ってんのも可愛いけど」
「…」
「そんな顔ばっかしてっとチューするぞ」
「もううるさいっ!
ここ図書館!!」
気付くと何人かの人に睨まれている
す、すいませんと頭を軽く下げるわたし
「もう勉強するから話しかけないでよね」
「はーい」
とっても軽い返事…
はぁー
ノートに集中する
でも感じる視線…
見ると桐原は頬杖をしながらわたしを見ている
「見るのもだめ」
「はあーー?」
なぜかすんごくキレてる桐原
ほんとワケわかんない
ほっておこう
そしてわたしはもう一度ノートに集中する