イズミの主義



あんなのどうってことない



問題にも入らない

ちゃんとわたしはわたしの主義守れてる


「帰ろっか」


「うん」


なのに暗くなるわたし


エレベーテーに向かうとまだいるギャル軍団


「まじ成瀬、啓狙いなんじゃね?」



は、恥ずかしい…

下を向いてしまう


「階段でいこっか」


小森はニッコリ笑って階段のほうを指差す




「うん」



その言葉に泣きそうになる


辛くないのに泣きそうになる




「成瀬、あんなの気にすることないよ?」



また改札まで降りて送ってくれた小森



「ありがと、わたし大丈夫だから」


こんなの言われるの慣れてるのに何でこんな泣きそうなの?


きっと小森が優しいから甘えちゃってるんだよね…


「うーん、でも成瀬が桐原さん狙いってのは残念だけど」



「ち、違うっ!」


慌てて否定しようとして小森を見たら


とってもイタズラな笑顔



必死に答えようとした自分が恥ずかしくなる



「成瀬、また明日な」


そう言ってわたしの頭をポンっと叩いて階段に向かう小森



「小森ー、ありがとー!」



そう言うと小森は笑顔で振り返ると手を大きく振る


するとわたしも笑顔になる
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