イズミの主義


『降ります!降ります!』


そうするとドアまでの道がスッと開き
気づくとホームに足が着いていた



手を引っ張ってくれたのは
同じパリパリの制服
カクカクのかばんの男の子だった



「満員電車困るねー
俺も降りれないと思ったよ」


そう言ってニッコリ笑う男の子


これが智樹との出会いだった




マンモス校の我が校は
クラス以外の人たちとは関わりがない



同じ学年なのか先輩なのか
それも分からない
< 8 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop