コンパス〜いつもそばで〜

「暇過ぎて、お昼寝しそうだったわ」


なんて、笑いながら俺たちのテーブルに水を置いて、おかみさんはそう言うけれど、壁にかけてある黒板の
“本日のカツカレー終了しました”
の文字に、今日も忙しかったことを知る。



「何する?」

の声に、

「いつもの」

と返事だけで分かってくれるこの店は、自分の中で特別な店なんだろうと思う。

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