コンパス〜いつもそばで〜

「俺、ヒデの彼女にはなりたくないわ〜」


突然何を思ったのか、ヤマさんが言い出した。

「あ〜、分かる」

その言葉にヒロさんが同調する。


「すっげー嫉妬しそうじゃね?」

「よっ、色男!」


二人で盛り上がってるところに


「いや〜、結構大丈夫っすよ。そんな気にしないし」

「お前は彼女かっ」

タカシの言葉に、二人同時に突っ込みが入る。


流石、大阪。
ボケと突っ込みが上手いわ〜。

なんて、感心してると、



「けど、真面目な話、実際どうなん?」

そうヤマさんが聞いてきた。


「何がっすか?」

「彼女」

「あー。いませんよ、そんなの」


そう。今はいない。
< 37 / 184 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop