コンパス〜いつもそばで〜
彼がいる練習場に着いた時には、もう既に選手たちの練習は始まっていて、ビブスを着た選手と着てない選手に別れてコートを少し小さくして紅白戦を行っていた。
ゴール裏の観覧席に一人座って練習風景を眺めていた。
このチームは、地域の人達に愛されているんだろう。
周りには、制服姿の女子高生の姿や、子供連れの女性の姿、散歩がてら来たような年配の方や、仕事休みのサラリーマンのような男性と、老若男女色んな人の姿があった。
女子高生の好きな選手が何かをしたのだろう。キャーキャー嬉しそうに騒いでいる声がやけに響いて聞こえていた。