コンパス〜いつもそばで〜
それなのに、
「ん〜。私の名前の由来について話しただけ。深い意味はないって」
そう言ってキミは笑ったんだ。
そんな無邪気な笑顔を見ていたら
「まだまだだって感じた」
「ん?」
「世界相手に、全然通用しねぇって気付かされた」
弱さをさらけ出していた。
「俺、結構、自信持ってたんだ。
誰が相手でも、自分の持ってるもん全部出したら通用するって思ってたけど、歯が立たなかった」
「……うん」
「情けね〜」
見上げた空は青く澄んで、今の自分の悩みなんてちっぽけだと気付かされる。
そんな自分が情けなくて嫌になる。こうやって落ち込んでる自分も情けない。