私の恋の相手は幽霊くん。
着替えようとクローゼットを開けて思う。
「ねぇ、いつまでいるの?」
「え、父親が見つけられるまで」
「そう言う意味じゃなくて、着替えたい」
「あぁ…」
そう言うと、窓から出て行った。
気配がなくなった。
洋服を着替えると、そっと窓を開けた。
天気は快晴。
ぎらぎらと太陽が私の皮膚を焼く。
こんな中、探すのかぁ。
「坂上さーん」
「終わった?」
そう、上からのぞき込んできてびっくりする。
「う、うん」
「なら、行こうか。
てか、坂上さんなんて止めて」
なら、なんて呼べばいいのよ。
そう言うのあまり慣れてない。
男子とあまり関わりを持たないから。
1人、お隣に同い年の男がいるけど、
小さい頃から一緒にいるから、
いつから下の名前で呼ぶようになったか記憶にない。
「篤真って呼んで」
「…わかった、篤真」
「ん」
あたしは部屋を出て、
用意されていたサンドイッチを食べると
外に出た。