私の恋の相手は幽霊くん。
「…そうですか」
もう、日が暮れようとしている。
あれから篤真はみない。
そして、真治さんの情報もなし。
近所の人は誰も知らなかった。
「…はぁ」
ついついため息が漏れてしまう。
なんで、篤真がいないのよ。
篤真のお父さんを探してるのに。
そんな不満が出てくる。
「結愛」
「…ぁ」
「情報なしって感じ?」
振り返ると愁がいた。
苦笑いしてうなずく。
「俺は情報ありだよ」
「えっ?!」
「母さん、知ってたよ、その名前」
それを聞いてなぜか元気になる。
「今から行ってもいい?」
「あぁ、いいよ」
どうして篤真来ないのよっ!
私だけが行っても意味ないのに!
愁について行って、隣の家に入った。