私の恋の相手は幽霊くん。
「…篤真っ」
「ゆあ、大丈夫?」
「えっ…」
ゆあって言ったよね?
この言い方、あの時の篤真。
「篤真…もしかしてっ」
「とりあえず、これ着とけよ」
そう言って、篤真のスーツを被せた。
そして、佐藤さんを見た。
「契約のことはお任せしますよ。
しかしやり方によってはこちらも上に報告します」
「な、なななな」
「俺の大事な人に手を出したことは絶対許さないから」
そう言って私を抱き抱えると、
居酒屋を出ていった。
すぐそばにおいてあった、篤真の車に乗せられる。