私の恋の相手は幽霊くん。


「…篤真っ」


「ゆあ、大丈夫?」


「えっ…」


ゆあって言ったよね?


この言い方、あの時の篤真。


「篤真…もしかしてっ」


「とりあえず、これ着とけよ」


そう言って、篤真のスーツを被せた。


そして、佐藤さんを見た。


「契約のことはお任せしますよ。
しかしやり方によってはこちらも上に報告します」


「な、なななな」


「俺の大事な人に手を出したことは絶対許さないから」


そう言って私を抱き抱えると、
居酒屋を出ていった。


すぐそばにおいてあった、篤真の車に乗せられる。


< 155 / 255 >

この作品をシェア

pagetop