私の恋の相手は幽霊くん。


「ってことで、
好きだった先輩がいなくなっちゃうの」


私は車の中で今日あったことを
篤真に話した。


「ま、親戚になるから
いつでも会えるだろ、どーせ」


「篤真はね!」


そーだよ。


篤真は、会おうと思えば会えるんだもん。


「まぁな」


「…」


「これから、どこ行こうか」


「イルミネーション」


クリスマス一色の世の中は、
イルミネーションで溢れていた。


「ん、わかった」


そう言って、車を発車させた。


しばらく走らせると、車を止めた。


そこには、たくさんの光によって作られた
たくさんの展示物が並んでいた。


「降りて、みよっか」


「うんっ」


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