私の恋の相手は幽霊くん。
特に何も感じなかった。
仕事だから仕方がない。
そう、思ったから。
お祝いに買ったオムツを持って、
凛子の家に来た。
「いらっしゃーい」
ドアから出てきたのは、凛子。
ぺったんこになったお腹。
こんなにやせてたんだぁ、と思う。
「入って入って!」
「お邪魔しまーす」
中に入ってリビングに行くと、
そこには愁に抱かれてる可愛い赤ちゃん。
「か、か、かかかかかかかわいい」
「だろ?」
オムツとかばんを落とすようにおいて、
愁のとなりに座った。
ぱっちり二重の夢叶くん。
まっすぐに、私を見て笑った。
もう、筋肉全部が緩む。
にんまり、笑った。
「笑い方がキモイ。」
そんなことを愁に言われても気にならなかった。