私の恋の相手は幽霊くん。
無我夢中で走ってついた場所は先輩の家。
「ちょ!松永どうしたんだよ!」
泣きながらドアの前に立っていたら、
先輩も気がついてくれて、出てきた。
「ぜんばーい!」
「とりあえず、中入りな」
マンションに住んでいる先輩。
まだ、坂上くんは帰ってきてないみたい。
「篤真が、うわっ…わっ…」
「とりあえず、落ち着きなさい」
「っ…はーっ…はっ…」
息切れと泣きで過呼吸気味になる。
涙が止まらない。
先輩に促されて深呼吸をして、紅茶を飲んだ。
「どうしたんだよ」
「篤真が浮気したんです」
「は?」
「…」
今日あったことを話すと、
先輩はぎゅっと抱きしめてくれた。