私の恋の相手は幽霊くん。
──ジョキン。
え?
さらさらと落ちていく私の髪の毛。
「なに、してるの?」
「ショートにしてあげてるの」
「…やめてよ」
「やめない」
「やだっ!」
抵抗してももう遅い。
私の髪の毛は襟足まで短くなっていた。
「ひどい…っ」
「部長につきまとってるのがいけないのよ」
それだけ言って、
トイレから出ていった。
どうして、こんなことされなくちゃいけないの?
私は電話をして、
会社を午前中は休んで美容院に行くことにした。
こんなんじゃ…。
私は持たないかもしれない。