私の恋の相手は幽霊くん。


そっか、こっちにくるのにも
体力が必要なんだね。


「きちんと報告しておけばよかったな」


「戻ってきてくれただけよかった」


そう、それだけでよかった。


「また、よろしく」


「うん」


そっと近づく。


幽霊って薄いものじゃないんだね。


本当に人間みたいだ。


近づけば近づくほど、彼の綺麗な顔が鮮明になる。


「…」


「ゆあ?」


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