私の恋の相手は幽霊くん。
「ゆーあ」
窓の方をみると、
戻ってきた篤真がいた。
『あ、じゃぁまたね!』
「うん、またね」
電話を切って、篤真を見た。
いや、目を合わせられない。
なぜか嫉妬している自分を見られたくない。
「ゆあ?」
「何」
「凛子ちゃんて子、霊感あるよ」
「…え?」
「薄いから本人は気付いてないみたいだけど、
俺と同じ、濃い生気をまだ持っているやつと
一緒に行ったらそいつも見えてた」
つまり…。
その、生気が濃い幽霊のことは見えてしまう?
「ゆあ、今この部屋に何人いると思う?」
「えっ…?」
「俺とゆあを合わせて3人。
つまりもう1人は俺の隣にいるのにみえてない」
と言うことは…。
「どうして、ゆあは俺だけ見えるんだ?」
し、知るわけ無いでしょ!
「…ゆあ。
俺たちは何かしらで結ばれてたのかもしれない」
「何言ってんの…っ」
そんな言葉に照れてる自分がムカつく。