私の恋の相手は幽霊くん。
「…もう、見たくない」
「っ」
「結愛、出て行って」
私から離れると部屋のドアを開けた。
震えて立てない。
「出ていけよ!」
「ご、ごめんっ」
私は走って部屋から出て行った。
愁は何も悪くない。
あぁやって怒るのは当たり前。
私のわがままなんだ。
手首がズキズキする。
ふと見ると青くなっていた。
「…っ…ごめん…」
別れることがこんなにも苦しいのなら、
辛いのなら、
人を悲しませるのなら、
出会いなんていらない。
そう思った。