私の恋の相手は幽霊くん。
篤真はクスッと笑って
私から離れた。
「痕にはならないから大丈夫だよ。
俺は向こうに帰るから、な」
そう言ってふわっと消えてしまった。
もっと話したいのに。
だけど、今日はだめなのかもしれない。
私は今日、自分のために、
他人の幸せをつぶしてしまったのだから。
そう言うことでしょう?
篤真が言っていたことがもしも、
実現できたなら、それは平和社会だ。
そんなの、あり得ない。
だから望む。
篤真は、あの話をしてるとき、
すごく哀しそうな顔をしていた。
…考えるのは篤真ばかり。
「重症だな…」