私の恋の相手は幽霊くん。


「もっと、生きたかったな」


そう、ボソッと呟いた。


いきなりだったから、少し驚いた。


「まだ、23だったんだもんね」


「そうだよ。
入社してすぐだったのに」


「もっと、篤真のこと知りたい!」


「俺のこと?」


「そう!」


「ん、なら質問しろよ」


質問かぁ…。


何にしようかな。


「どこに住んでたの?」


「結構、この辺。B市に住んでた」


「隣じゃん!」


「そうだよ」


「出身中学は?」


「3中」


「えっ!ならさー、凛子知ってる?」


そう聞くと、篤真は黙ってしまった。


< 76 / 255 >

この作品をシェア

pagetop