先生に会いたい

涙の夏祭り




季節は巡り、夏。


高校生になってはじめての、地元での夏祭り。




「くるみ!次、りんご飴!」


くるみの手を引いて、出店を片っ端から見る私。


お祭りと言えば、旧友との再会と、出店!

祭典なんて、正直どうでもよかったりする。



「桜!くるみ!」



私たちを呼ぶ声に振り返ると、そこには愛梨がいた。


隣には、チャラ男系の男子。

彼氏、かな。


「愛梨~!久しぶり!何、彼氏ぃ?」


私とくるみは、愛梨に駆け寄った。


彼氏の方は、私たちに『どうも』と軽く頭を下げた。

見た目によらず、いい人そう。


「うん、そう!ラブラブなんだぁ!って言うか、桜食べすぎ!」


私の手いっぱいの食べ物を見て、愛梨が笑う。


「でしょ~?私最初コイツに付き合ってたんだけど、もう限界!」


くるみも一緒になって笑う。

3人のこんな会話、懐かしいなあ。





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