先生に会いたい
そして、部活の時間。
熱が上がってしまったみたいで、体のだるさが増した。
今日は、先生の怒鳴り声が少ない。
きっと、私のことを心配してチラチラ見てるせい。
ごめんね、先生。
今日は1日、先生に迷惑かけちゃったね。
もう授業も終わったし、先生に一言言って、大人しく保健室で休もう。
そう思って、立ち上がった。
その時、目の前にサッカーボールが飛んできた。
まるでスローモーションのように。
でも頭がぼ~っとして、何にも出来ない。
「きゃ…!!」
目を瞑った。
……あれ?
痛くない。
恐る恐る目を開ける。
目の前には、サッカーボールを片手で軽々とキャッチした先生がいた。