先生に会いたい
「それならよかった。」
「…え?」
突然の沢崎先生の言葉に、頭が混乱した。
どういう意味…?
「俺、平本先生のこと好きになっちゃったんですけど、付き合ってもらえません?」
私、告白されてるの?
今の現状が理解出来ない。
でも、これだけは言える。
「ごめんなさい。私、すっごく好きな人がいるんです。」
私がそう言うと、沢崎先生は真剣な顔で私に一歩一歩近づく。
私は何だか怖くなって、後ずさりした。
そして、ついに校舎の壁際に押しやられてしまった。
壁に右手をつき、左手を私の腰に回し、首を傾けて私をまっすぐ見る沢崎先生。
私はこの人の目をまっすぐ見ることはできない。