先生に会いたい
卒業アルバムが配られた。
キラキラの日々がそこにつまってた。
卒業文集の“好きな先生ランキング”は、先生がダントツの1位。
後ろのページにみんなと寄せ書きをし合った。
最後に、先生に寄せ書きをしてもらいに行った。
「長めに書いてね!」
そんな私のわがままに『はいはい』って笑顔で答えてくれる先生。
学校で見るのがもったいなくて、家でこっそりと見た。
----------------------------
桜へ。
色々あったけど、よく頑張ったな。
これからまた辛いことがあっても、自分への試練だと思って、くじけないように!
じゃあまた今度…。
Good Luck!!
城島
-----------------------------
“また今度”
そんな日がいつか来るのかな…。
寂しいって言っていた先生も、いつの間にか寂しいって言わなくなった。
先生は、もう私たちを送り出す準備が出来ているんだね。
教室でくるみを待っていたとき、グラウンドがよく見える窓から、先生をこっそりと眺めた。
先生の怒鳴り声も、もう聞けなくなるんだね。
終わってくんだね……。