キミが好き…
―ガシャンッ―
フェンスの音が静かな屋上に響いた。
「いてぇよ…」
「お前、何やってんだよ!」
「何が…」
「とぼけてんじゃねーぞ?何、別れてんだよ!」
「……」
「何とか言えよ!」
「空也…俺はあいつが好きだ」
「だったら何で…」
「わかんねーの?あいつの心に、もう俺はいない」
「それ、まぢで言ってんの?」
「……」
「沙那のお前を見る目は、すごく愛しそうで、苦しそうだよ…」
「そんなわけねーよ」
「信じれないなら自分の目で確かめてみろよ」
俺な?決めたから。
沙那のことが好きだ…。
だから。
お前を忘れることにしたよ。