大切なもの。
だから、私あんまり教室の外から出たくないんだよね…。
「ここ入れ」
「え?は、はい!!」
茶色い髪の先輩はとある空き教室の前で止まった。
私が、中に入ると煙草の臭いが充満していた。
「お、来た来た。優梨ちゃ~ん」
「ん???」
教室の奥の椅子で、これまた派手な髪色の先輩が私に手を振った。
「あ、こんにちは…」
私がぺこりと頭を下げると先輩はニコニコしながら私の方へ歩いてきた。
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