dear 青空の下の君へ
拝啓、
「ありがとう」
いつまでも一緒だよ、
そう誓ったはずだった。
「今まで、ありがとうね、成希」
「こちらこそありがとうな」
君からもらったシルバーリングが私の中指で震えている。
優しく抱きしめてくる成希。
行かないで、さえも言えずに…
「ごめん…っ、」
「何で泣くんだよ、大丈夫だって」
「本当に心配たくさんかけてごめん。うん、行ってらっしゃい、」
成希との大切な思い出、絶対に忘れない。
最後まで言えなかったこの言葉を君に贈るよ。
夜空には――――
『……愛してたよ』
幾千もの星が輝いていた。