俺と初めての恋愛をしよう
「そんなに綺麗な中島さんでも? コンプレックスがあったんですか?」
「そうよ。メイクは隠すばかりじゃない、違う自分になれて、自身に満ち溢れた女にもなれる魔法の道具よ。今、林さんは、野獣と恋愛中。もっと、もっと綺麗になるわ。恋は女性を綺麗にするの。メイクはその補助道具よ」
「先生もそうおっしゃっていました。……なんだか部長に会いたくなってしまいました」
今日の一日中、後藤のことを考えない時間はなかった。
洋服をえらんでも後藤を思い出し、食事をしていても、後藤に作ってあげたいと思い。
今の今日子は後藤で一杯だ。
「もう下に迎えに来ているわよ」
ずっと姿が見えなかった植草がアトリエに顔を出した。
「えっ!?」
「アトリエに行く前に迎えにくるようにメールをしておいたの」
「じゃあ、もう部長は外に?」
「メールの返信も来なかったから、多分すっ飛んできたと思うわよ……さ あ、荷物をもって野獣のところに行きなさい」
「はい。今日はとても、とても楽しい一日でした。ありがとうございました。またお誘いしてもいいですか? 先生、中島さん」
「喜んで」
植草が言い、中島はうなずいた。
大量の紙袋を両手に持ち、今日子は足取りも軽くアトリエを後にした。
今日子の明るい顔と、弾む会話。ちゃんと人と接することが出来ている。
「後藤君は人を見る目があったということかしらね」
植草は、後藤が海外赴任の前に好きな女性がいると聞いていた。後藤のようなモテる男が、長い海外生活を一人で送れるはずがないと思っていた。しかし、以外にも後藤は一途であった。日本にいる今日子の様子が気になり、何度も植草に聞いていた。
「しおらしく、良い女性ね」
中島も今日子の印象を言った。
「心配なのは後藤君が林さんを大事にするあまり、囲い込んで離さないことよ」
「わあ、想像できるわ」
「もう40にもなろうとしている男が、一喜一憂して、余裕がないったら」
「そうなの?」
「強烈な嫉妬心と束縛で林さんを離さないのよ」
「でも……これからの彼女がずっと輝いていられるように願うわ」
「ええ、そうね」
植草と中島は、今日子を見て、自分の初々しいころと重ねていた。一日を一緒に過ごして、みるみる変化をしく今日子が、かわいくて仕方がなかった。
「でも……」
中島と植草は顔を見合わせると、同時に『うらやまし~!!』と叫んだ。やはり少しは束縛もしてほしいようだ。
二人は今日子を変身させた自分たちへのご褒美だと、銀座の夜の街に繰り出して言った。
「そうよ。メイクは隠すばかりじゃない、違う自分になれて、自身に満ち溢れた女にもなれる魔法の道具よ。今、林さんは、野獣と恋愛中。もっと、もっと綺麗になるわ。恋は女性を綺麗にするの。メイクはその補助道具よ」
「先生もそうおっしゃっていました。……なんだか部長に会いたくなってしまいました」
今日の一日中、後藤のことを考えない時間はなかった。
洋服をえらんでも後藤を思い出し、食事をしていても、後藤に作ってあげたいと思い。
今の今日子は後藤で一杯だ。
「もう下に迎えに来ているわよ」
ずっと姿が見えなかった植草がアトリエに顔を出した。
「えっ!?」
「アトリエに行く前に迎えにくるようにメールをしておいたの」
「じゃあ、もう部長は外に?」
「メールの返信も来なかったから、多分すっ飛んできたと思うわよ……さ あ、荷物をもって野獣のところに行きなさい」
「はい。今日はとても、とても楽しい一日でした。ありがとうございました。またお誘いしてもいいですか? 先生、中島さん」
「喜んで」
植草が言い、中島はうなずいた。
大量の紙袋を両手に持ち、今日子は足取りも軽くアトリエを後にした。
今日子の明るい顔と、弾む会話。ちゃんと人と接することが出来ている。
「後藤君は人を見る目があったということかしらね」
植草は、後藤が海外赴任の前に好きな女性がいると聞いていた。後藤のようなモテる男が、長い海外生活を一人で送れるはずがないと思っていた。しかし、以外にも後藤は一途であった。日本にいる今日子の様子が気になり、何度も植草に聞いていた。
「しおらしく、良い女性ね」
中島も今日子の印象を言った。
「心配なのは後藤君が林さんを大事にするあまり、囲い込んで離さないことよ」
「わあ、想像できるわ」
「もう40にもなろうとしている男が、一喜一憂して、余裕がないったら」
「そうなの?」
「強烈な嫉妬心と束縛で林さんを離さないのよ」
「でも……これからの彼女がずっと輝いていられるように願うわ」
「ええ、そうね」
植草と中島は、今日子を見て、自分の初々しいころと重ねていた。一日を一緒に過ごして、みるみる変化をしく今日子が、かわいくて仕方がなかった。
「でも……」
中島と植草は顔を見合わせると、同時に『うらやまし~!!』と叫んだ。やはり少しは束縛もしてほしいようだ。
二人は今日子を変身させた自分たちへのご褒美だと、銀座の夜の街に繰り出して言った。