誰も信じない
さりげないメールが嬉しかった。

昨日私が泣いていたのを、覚えててくれただけじゃなく、気にしてくれたのが嬉しかった。



でもそれと同時に苦しかった。新田さんを選べない自分が苦しかった。

晃一を裏切りたくないから。

私みたいに裏切られた苦しみを、晃一には味わって欲しくないから。

あの晃一の笑顔を、私は消したくなかった。



それでも新田さんのメールが嬉しくて、私は




携帯を抱きしめた。






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