誰も信じない

その瞬間、晃一の顔から笑顔が消えた。

いつもいつでも笑顔でいる晃一なのに。



晃一は、何も言わずに自分の携帯を取り出した。

どこかに電話をかけている。まさか…。


「もしもし。天野です。デートの邪魔しないでくれるかな？」



！！！



本当に新田さんに電話してる！

すごく嫉妬深いんだってことに気づいた。



晃一は一言言っただけで、すぐに電話を切った。

話したくないという感じで。