誰も信じない
「その助手席、美穂以外は座ってないよ。」


「でも晃一なら、告ってくる女性はいるでしょ?その人と付き合わないの?」


晃一は、私の顔をじっと見つめてきた。


「告ってきた女性は何人かいたよ。でも僕は美穂以外、考えられない。」


まっすぐ過ぎる眼差しと、気持ちが伝わってくる。

こんなに私を思ってくれてる人を、私は裏切って傷つけてしまったんだ。

それなのに、どうして今でも『好き』と言ってくれるの?



私は目を逸らしてしまった。晃一を見つめることができなかった。






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