♥切なくてアブナイ△関係♥-短編-
好きなんだよ、
大好きなんだよ、
愛してる。
なのに、
なんで素直にうんって言えなかったんだろう。
それだけが引っかかる。
彼の、私に触れる手が熱い。
やけどしそうだ。
「………っ」
彼の吐息が色っぽく、悩ましい。
ああ、奏夜君ってこんなに綺麗で、かっこいいんだな、なんて今更ながら思ってしまう。
こんな素敵な人が彼氏だなんて、
私ってなんて幸せものなんだろう。
いつも近くにいるのに、
奏夜君の顔、しっかりと見れていなかった気がするなぁ。
啓ちゃんより、肌が白くて、
啓ちゃんよりもちょっとだけ女性っぽい顔立ち。
芸能人よりもオーラのある、存在感。
私には釣り合わない。勿体無い。
雲の上のような人だ。
でも、奏夜君は雲の上でいつも……
孤独を感じている人なんだ。