♥切なくてアブナイ△関係♥-短編-
なのに、俺は何であの時、君の手を離してしまったんだろう。
君があの時にあいつの傍にいなかったら、こんなことにはならなかったのだろうか?
……俺は夜通しそんなことを考えて、
また寝返りをうつ。
俺は早く梓を自分のものにすれば良かった。
後悔しても遅いけれど、
ずっとそう思っていたのは確かだ。
それなのに、しなかったのは……
「……っ」
――梓を幸せに出来るか、
俺なんかが幸せに出来るのか、
正直怖かったんだ。