♥切なくてアブナイ△関係♥-短編-
私がいなくちゃ、君は…-梓side-
「梓ーっ!」
「真希ちゃん!おっはよー」
いつもの通りの朝。
教室に入ると、
友達の真希ちゃんがにっこり笑う。
「いいよねー、梓って」
「ん?何が?」
「啓介君と登校とか!超羨ましいんですけどー!」
「そ、そお?毎日一緒だしなぁ。啓ちゃんがモテるのは頷けるけどね」
だってかっこいいし。
何でも出来ちゃうし。
みんなに優しいからなー。
「幼馴染の特権ってなんか憧れるわあ」
「んー、でもまあ啓ちゃんと幼馴染で良かったとは思うよ」
「うわ、のろけられた!」
「え、やだっ。のろけてないし!」
笑いながら、真希ちゃんと話す。
空は青く、
ちょっとずつ夏の兆しが出ていた。
そんなある日のことだった。