T.M.City
信じたくはない。状況を把握したくはない――そう思いながら、ルリは自分の身体を触った

やはり、違和感がある

息が荒くなり、上手く呼吸が出来ない

薄々と気付いてはいるが、確信したくなかった

怖くて怖くて、堪らなく消えたい衝動が芽生えて離れない

パニックになっていたルリに、ラディは刀を振り下ろした

 (そうか……、今の僕は、命の木の精霊を殺した悪魔か……)

ようやくルリは確信し、覚悟を決めて目を閉じた

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