未来GIRL
アイツは突然、オレの前に現れた
狭いアパートの一室。


窓辺で日向ぼっこしてた子猫のミーが突然、何の相談もなく言葉を発した。


「知ってた? 最近の猫は時折こうして喋るんだよ」


テーブルに肘をつき、携帯をいじってたオレは銅像のように固まったのち、自分でもびっくりするくらいの大声をあげた。


「そんなにびっくりされるとは思わなかったなぁ。想定外だよ」


ふざけるな。それはこっちのセリフだ。


「びっくりした?」


「・・・」


言い返そうにも言葉が出ない。出るわけない。
ムツゴロウさんだってたぶん、出ない。
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