未来GIRL
風呂場からタオルを出し、念入りに顔を拭いた。


「ところでチョウチンモモンガはどうなった?」


「無事に未来に届けたわ」


「マフィアのボスもさぞかし喜んだだろうね」


「一応ね」


「一応って? 大喜びしたんじゃないのか。大金が入るんじゃないのか? ミチルのお父さんの借金も帳消しになったんじゃないのかよ」


「一つ、マモルに秘密にしてたことがあるわ」


「秘密? 今さらどんな秘密だよ」


そう追及すると、心なしかミチルの表情が沈んだ。
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