未来GIRL
「でも顔は普通だな」


「どこが!? おまえ、どういう美的センスしてるんだよ。ユイはうちの大学でもかなりの人気者だぞ。もしAKBに入ったら余裕でセンター取れるって、部員の間でも持ちきりなんだから。そんな子つかまえて顔は普通だなんてよく言えるな」


「アンタ、バカね。顔にもね、時代の流行ってもんがあるのよ。ユイって子、今の時代じゃウケる顔かもしれないけど、ワタシたちの住む未来じゃ、あんまり受けそうにないね」


「そういうもんかな」


エレベーターが一階で止まり、扉が開く。


廊下を歩き、出口に向かう途中、
「星神さんじゃありません?」と、コンビニ袋を提げた中年女性に声をかけられた。
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