未来GIRL
「八王子に生息してるって情報はガセだったってこと?」


「違う。いることはいると思うよ。事実、もうすぐ八王子でたくさんのチョウチンモモンガが発見されるから」


「じゃあもう少し粘ろうよ」


「見つけるのは無理よ。これだけ探して見つからないってことは、彼らはもう冬眠してるんだと思う」


「冬眠? そいつら、冬眠すんのか?」


ノボルに頬をこすりつけながらミチルが頷いた。


「でもまだ冬じゃないぜ」


「チョウチンモモンガは寒さに弱いのよ。次の手を考えるから今日のところは山を下りましょ」


そう言うと、ノボルの背中に手を回し、栓を引っ張って空気を抜いた。


ノボルの体が見る見る萎んでいき、ただのゴムに戻った。
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