最恐少女 ~伝説の修羅再び~
「ま、言われなくても始めっから奪いに行くつもりだったけどな」
「…っ!!」
突然、蓮に腕を強く引かれたかと思うと、
「わ…!」
気付くと私は、蓮の腕の中にすっぽりと包まれていた。
「ちょ…蓮っ!?」
「うっせえな。久々なんだからしばらくこうさせろよ。」
「ーーーー~~っ!!」
顔がみるみる赤くなっていくのがわかる。
けど…
(安心する…)
恥ずかしいと思いながらも、蓮の温もりと香りが気持ちを落ち着かせていく。
「……」
心地いい体温に、ゆっくりと目を閉じようとした、そのとき…
「お取り込み中のところ、ちょっといいかしら。」
「っ!?!?!?!?!?」
聞き覚えのある声が、静寂に満ちた空間に静かに響いたのだった。