キミの香り[短編]
「……あ、香水!!」
そう言えばついこの前、香水使い終わったって言ってたっけ……
「じゃあ、それでいいん?」
祥ちゃんはそう言って、
奥にある香水が置いてあるコーナーを指差した。
ナイス祥ちゃん!!
さすが豊富な経験値やね!!
そう言ったらグーで殴られた。
…冗談やのに。
祥ちゃんは、ほんま冗談通じんなあ。
その後、
祥ちゃんが仕事のため、駐車場まで祥ちゃんを送ると、俺はまた一人で店の中に戻った。
茉矢のプレゼント、いい物選べたらええな。
俺の心には、茉矢の笑顔が浮かんでいた。
ずっとずっと、茉矢の笑顔しか思い出せなかった。