キミの香り[短編]
俺は急いで電話に出た。
「もしもし?茉矢?どしたん」
『…っ瑠誠くん!!?茉矢…
―――茉矢が…!!!』
電話の相手は、茉矢のお母さんだった。
そしてそれは…『茉矢が交通事故に合い、病院に運ばれた』という内容だった。
俺は急いで車を出し、病院へと向かった。
病院に着き、緊急入口から中に入る。
「…っ茉矢は…!!
さっき運ばれた田代茉矢は…!!?」
看護師の人に訊ねると、
少し躊躇いがちに口を開いた。
「…田代さんは…」
そこで、その看護師はある方向を指差した。
そこにあったのは―――――…
【慰安室】
「うそ…やろ?」
俺は突然の出来事に、目の前が真っ白になった。
頭が急にズキズキと痛み出し、俺はフラついた足で、その中へ入って行った。