好きと嫌い
目が合ったけど私は思わずサッと目を逸らした。
「っ・・・」
馬鹿だ私は!いきなり目を逸らすなんて失礼すぎだよ!伊能君、気を悪くしてなかったらいいけど・・・
「あ、えり!おはよー」
自己嫌悪に浸っていたら登校した梓ちゃんに話し掛けられた。私はなんとか笑顔を作り梓ちゃんに挨拶を返す。
「おータカはやっぱ目立ってんねー」
梓ちゃんは私の前の席に座り私に言った。
「タカ?」
タカって誰だ?そう思った私は梓ちゃんに聞く。すると梓ちゃんは伊能君達の方を見ながら
「ああ、タカは伊能のあだ名。私、タカと小学校から一緒なんだ。」
そう言った梓ちゃん。・・・伊能君、あだ名タカっていうんだ。
下の名前が高志だからタカなのかな。