すいまー
「麻衣ちゃんは、今日も早いね。」
早川先輩と少しでも長く一緒に居たいからです。
「早川先輩こそ。いつも何時に来てるんですか?」
本当の事なんて言えるわけのない私は、早川先輩よりも早く来るためにさり気なく聞いてみる。
「色々かな?……水の中に居ると凄く心地が良いんだ。」
そう言って遠くを見つめる早川先輩はとても儚く、憂いの帯びた表情をしていた。
「………。私は、昔海で溺れちゃった事があって、それ以来水が恐いんですよね~。」
何て言葉を掛ければ良いか判らず、苦笑いで昔話をしてみた。