私とテニスとあいつらと
「まじっスか?!うっしゃあ!女子マネー!!」
「まあ気の毒やけど、いてくれた方が助かるな」
「今までは一年や二年の男子にドリンクもらったりだったもんな・・・」

私とは正反対の反応をして喜んでいるレギュラー陣一同。

え?これって新種のイジメかなんかですかね。

「まあそうゆうことだ。今からお前は男子テニス部のマネージャーな」

私が幸田のその言葉にガクリと肩を下げていると、連はポンポンと私の肩を叩いた。

「美月、よかったな」

何がだよ!全然よくねーよ!!

「・・・はぁ。藤崎学園3年、井上美月です。嫌々マネージャーやらされたわけですが、どうぞよろしく」

私は「嫌々」を強調して嫌みったらしく自己紹介をした。

「これからよろしくなー美月!俺、向山亮!亮でいいぜ!」

ここにいるレギュラー陣の怒りをかったか?と思いきや、今朝校門で見た男子生徒Bが話しかけてきた。

「むかやま、りょう・・ね。うんわかった、よろしく」
「俺は芥川侑や。後一年やけど、よろしゅうな」

次に口を開いたのは関西弁を話す「あくたがわゆう」と名乗った胡散臭い関西人。

「関西人・・・?」
「あぁ。俺な、親の仕事の都合で2年前に関西からこっちに引っ越してきたんや」
「そうですか・・」
「まあ仲良うしような」
「・・・よろしくお願いします」

芥川と向山と自己紹介し合った私は、何気なくほかのレギュラー陣を見る。
すると、レギュラー達の反応は、私が思っていたのとはまったく違っていて、皆ニコニコしながら私を見ていた。

「俺は柳原雅人だ。よろしくな美月」
「やなぎ、はら、まさと・・・よろしく」
「朝言ったけど、丸川翼。よろしくっス!!」
「俺も朝裕太から聞いたと思うが、桑本裕樹だ。よろしくな、美月。裕樹でいいぜ」

桑本はそういうと、照れた感じで笑いかけてきた。

こんな顔、するんだなぁ・・・

「おい美月。今日からしっかり働けよ」

私は幸田のその言葉にコクリと頷く。


井上美月、今からこの俺様のいる絶対王政的なテニス部のマネージャーになります!


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