私とテニスとあいつらと
そして、ファミレスに着いた瞬間「こんな事になるなら、なんとしてでも断ればよかった・・」と後悔しました。

「俺が美月先輩の隣っスよ!!」
「ちっげぇよ!俺が美月の隣に座んだよ!」
「美月~。一緒に座ろー!」

ここは普通に楽しく食事をするところのはず。なのに、ファンクラブできちゃうような美男子達が周りを全く気にせず大声でマジ喧嘩。

もう周りはどん引きして見ています。

そんな中、連と柳原と裕樹は遠く離れた席でメニューを見ていた。
あぁ、これが他人のフリってやつですか。


恥ずかしすぎて、今すぐでも私の過ぎた脚力でここから逃げ出したいのに・・・・・

なぜか私、幸田と芥川にガッシリ捕まっています。

「ちょっと!この手を離しなさいよ!!」
「だって手ぇ離したら、美月逃げるやろ?」
「ぐっ・・・!」
「はん。お前の考えなんて、お見通しなんだよ」

あぁそーですか。

これはヤバイだろ!くらいの超俺様ナルシストと、関西から来たらしいヒョロ男。それに二人とも長身ときた。周りから見れば、イケメン二人に掴まれてて羨ましい限りなんだろうけど。

すいません。正直私には蕁麻疹ものです。

「ちょっ・・!マジ離せ!!」
「ややわぁ。そこまで照れんくてもええやないの」
「照れてないからむしろキモがってるから!」
「ちょっと照れすぎとちゃうん?将来一緒になる運命なんやから、そこまで照れんくてもええよ」

ダメだこいつ。人の話を全く聞きやしねえ。死刑決定だな。

「お前、明日校舎裏来いよ」
「いややわ美月~。初めては外がええの?俺の部屋のがええんとちゃう?」
「ああもう来なくていいよ。来なくていいからさ、病院行ってくれないかな」
「そうだぜ芥川。美月は俺が可愛がってやるから安心しな」

幸田はそう言って私の腰を自分のほうへ引き寄せた。

もうマジ張り倒しちゃってもいいですか?
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