私とテニスとあいつらと
私のその一言が蘭にとって衝撃の一言だったらしく、掴み上げていた幸田の襟から手を離し、幸田は頭をおもいきり床に打ち付けてしまったのだった。

私がレギュラー達と一緒の班でもいいと言ったのは、無理矢理幸田たちと同じ班にされてしまったから、それに付け込んでレギュラー達に修学旅行でたくさんいろんな物を奢ってもらおう!と考えたからだ。
断じてレギュラーの誰かに惚れたわけでも好意を寄せたわけでもない。
しかし蘭には今の一言を「私は蘭よりレギュラー達のほうが大好きなの」と勝手に変換されてしまった。

「な、なんで?!どうしてー!!!どうして美月!私を裏切るの?!!」
「ふっ・・!ざまあみやがれ松谷!!こいつはお前より俺たちを選んだんだよ!」

これぞ形勢逆転。蘭はその場に膝から崩れ落ち床に突っ伏して、ワンッワン泣き出してしまった。
しかし、いつもと変わらない面持ちで言った私の一言に、蘭はガバッっと突っ伏していた顔を上げた。

「あ、でもね?蘭も―――――――」





それから事は丸く収まり、結局幸田の思い通りに全てはうまくいった。


私たちの修学旅行の班に、蘭も加わった事以外は―――――・・・・・


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