わたしががんばっても。
あの子を好きでいる資格なんて
恋side*

麻琴が中村とつき合いだしたころ

すごい幸せそうに笑うからわたしはとても嬉しかった。

あの笑顔に何度助けられたかとー…。


わたしと麻琴が小6の頃。


「恋ってさー、なんかウザくない?」

「わっかるー♪」

キャハハと笑う声が響くのは放課後の教室。

わたしの悪口を言ってるのは、さっきまで仲よく話してた莉子とミサ。

先生に呼ばれた私に

『今日一緒に帰ろう』って言われたから行ったら

わたしの悪口大会。

まぁ…女子ってそんなモンだと思ってたけど。


わたしは性格がキツいらしく、なにかと女子に嫌われていた。


グイッ

「!?」

「相田さん、帰ろ。」

わたしの腕を引っぱったのは…木下 麻琴だった。

クラスで浮いてるワケでもなく、目立ってるワケでもなく。

でも、周りにはいつも友達がいた。

「なっ…わたし1人で帰るから、ほっといてよ!」

バッと腕をふりはなす。

「…あんな子たちと帰って傷つくより、1人で帰るよりわたしと帰る方が楽しいよっ」

は…?

何コイツ…どんだけ自意識過剰??




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