わたしががんばっても。
突き放すくせして。
『稜の気持ちが分からなくて…疲れちゃった。
別れよう。』
これで終わり。
稜の中では終わっていたつもりでもわたしは終わってなんかいなかった。
でも……
わたしの中でも終わり。
ばいばい。
…リンピロリロリン
「ん…」
あれ…寝ちゃってた?
時計は午前1時を指す。
「何…?メール…?」
ケータイを開く。
『Eメール 1件』
誰…?
画面上に驚きの文字が出る。
「な…んで」
『中村 稜』
震える手でボタンを押す。